7月11日からスマーツメディカル(株)グループは新体制をスタートさせました。以前にも申し上げた通り、いくら人材が多くても、中身の伴わない人材では単なる員数合わせとなり薄味なメンバーになってしまいます。即ち、患者様・お客様・会員様に対して、クオリティーの低い施術、サービスを提供してしまうことになります。ですから、私はこの「人材育成」だけは一切妥協せずに時間をかけてやってきました。人材ではなく「人財」を必要としているからです。

分子生物学、発生学、生理学、解剖学、整形外科学、東洋医学、病理学、運動生理学・解剖学、遺伝子医学、西洋医学、栄養学、スポーツ科学、トレーニング論だけではなく、礼節、サービス面、語学、一般常識に至るまで、すべてにおいて高みを目指す集団(組織)を作るために来る日も来る日も指導してきました。これも何度も言ってきたことですが、100人のカードを揃えることよりも、時間を要しても一つ一つ地道にエースのカードを作っていくことが、自らに課した「人財育成」のテーマでした。

今まで有資格者(柔整師・鍼灸師・あんま師・整形外科出身者・整体学校卒業生など)やいろんな人が入社してきましたが、ついていける人はほんの一握りです。しかし「本当の医療」を目指し、逃げることなく立ち向かっていくスタッフもいます。それが下記の女性スタッフです。「エッ、女性?」と思われた方もいるでしょうが、今では真の実力をつけはじめ、数多くの患者様・お客様・会員様から「信頼」と「信用」を勝ち取っています。論より証拠。足を運んでくださっている患者様・お客様・会員様が一番ご存知ではないでしょうか。これは本人たちの努力以外の何ものでもありません。指導者として心の底から嬉しく思っております。千万人と雖も吾往かん。親に頼るわけでもなく、友人に頼るわけでもなく、自らの意志と足で一歩一歩着実に歩を進めていった結果です。私はそんな成長した彼女たちを見て「私の厳しい指導によくついてきたな。本当に強くなったなあ」と胸を撫で下ろす機会が増えました。かといって、最初から良い条件や環境なんてありません。これは当社に限らず、スポーツ界や芸能界でも同じことがいえます。特に技術職である我々のカテゴリーは失敗に失敗を重ね、時には辛酸をなめ、その度に起き上がっていくしか成長の道はないのです。大相撲の先代・貴乃花の言葉に「お金や地位は土俵の上に落ちている。しかし、稽古しなければ自分の体が転がるだけだ。とにかく、稽古、稽古、稽古だ」というものがあります。彼女たちはそれこそ踏まれても踏まれても起き上がり、努力に努力を重ね、今の地位を自分たちのものにした「もののふ」です。

スタッフMは鍼灸養成学校を卒業し、新卒第1号として入社してきました。それから数ヶ月間が経ち「総院長のようになりたい。私は何があっても総院長についていきます」ということを私に訴え、最初は私の鞄(カバン)持ちからスタートしました。時には24時間苦楽を共にし徹夜になったり、毎日が厳しい修行・勉強の連続だったと思います。私のあまりにも厳しい指導に何度も何度も悔し涙を流していたこともありました。それでも倒れては起き上がり、転んでは起き上がり、この精神力は並大抵のものではありません。私は日本屈指、ひょっとしたら日本一強い精神力(ガッツ)の持ち主だと思っています。正直いって、見たことも聞いたこともない人物です。スマーツメディカル(株)グループを引っ張っていく大きな器であることは間違いありません。一方のスタッフSは、誠実そのもで「真の医療人になるためにすべてをかける」という不退転の強い意志を持っています。私の運転手からはじまり、深夜遅くまで打ち合わせに同席したり、私の仕事を手伝う時もためらうことなく時間も労も惜しまないという人間です。そして素直で正直。この部分が知識や技術を吸収する最大の源となっているのではないでしょうか。英語も堪能ですし、スケールの大きい医療人になってほしいですね。この二人の個性と特異な才能は今や私にとって必要不可欠な存在です。これだけ厳しく叩き上げているにもかかわらず、多忙な私を気遣う二人の気持ちには感謝してもしきれないくらい心に響くものがあります。二人は「一生ついていきます」と言っていますが、もうこの私だけではなく、患者様・お客様・会員様が二人を必要としているのです。もっと自信を持っていい!

今後、私はもっと動きまわり、もっともっと努力し、彼女たちの力を最大限に発揮できる環境を整えていくことが残された私の仕事でもあります。そして、彼女たちの頑張りに続こうとしているのがスタッフH。彼女も素質十分な子です。やはり、上が頑張って努力していると下もいい形で続こうとするんですね。ますます期待が持てます。先日、経団連が「女性の管理職登用」を大手企業に呼びかけ、トヨタ自動車など約6割の企業が賛同し、政府も後押しするという方針を固めました。しかし、当社は随分前から「女性の能力をもっと活用しよう」というスタンスでやってきました。先に紹介した女性スタッフたちには「頑張れば、女性にもこれだけのことができるんだ」ということをもっともっと立証していってほしいですね。スタッフMは総院長に昇格したことで彼女が担当する患者様からシャンパングラスをプレゼントされたり、多くのファンからお祝いのお言葉やプレゼントをいただいたようです。フランスではシャンパングラスを贈るとその人に幸せが訪れるといういい伝えがあるそうです。そういった方々の期待に応えるためにもビシッと立証してほしいですね。私はこれからも頑張った人、努力した人、前向きな人にはどんどんチャンスや権限を与え、遺憾なく個性を発揮してもらおうと考えています。

余談ですが、私はずっと平成29年という年にスマーツメディカル(株)グループの黄金期が訪れると宣言してきました。これは後出しジャンケンではなく、スタッフや患者様・お客様・会員様にも数年前から誓約していたことです。私は平成29年から逆算しながら指導してきました。今回はそのための新体制です。中には「ちょっと早いのでは?」という声がありますが、ポジション(立場)がその人の人格や風格を形成する、そして強くするという言葉もあります。というか、私が手がけてきたこの彼女たちは、みなさんが知らないだけで、超がつくほど筋金入りのガッツの持ち主であり、努力・時間・労を惜しまず、心から「医療というものにすべてをかけている人間」です。女性だからといって侮るなかれです。そんな彼女たちがちょとやそっとでフェードアウトしたりドギブアップすることはありません。ご安心ください。確実に皆様の期待に応えてくれますよ。

私は一般の方はもちろんのこと、ハリウッド俳優、プロゴルファー、タレント、オリンピック選手、あらゆるプロスポーツ選手、格闘家などを治療してきました。そして、海外研修(アメリカ・ドイツ・メキシコ・韓国・フランス・イギリス・ロシアなど)においては、嫌というほど世界の壁を感じ、辛酸をなめてきました。良いことより苦しかったことばかりです。いくら勉強していても、いくら修練を積んでいても、時に冷静さを欠いたり、焦ったりする場面が多々あります。しかし、そういう時こそ冷静に事を見極め、最良の技術を瞬時に選択していく順応力や対応力が求められます。これを身につけるためには知識や技術だけではダメだということ。普段(私生活)の生活態度や習慣、基礎といわれる基本業務がものをいいます。そういったことを彼女たちが理解しはじめてきました。これが数年間指導してきた中で一番の収穫です。

これからもスマーツメディカル(株)グループは年功序列や男尊女卑などとは無縁であり、男女平等・成果主義・実力主義というスタイルを基本とし、これからも地道に時間をかけて素晴らしい「人財育成」を展開していきます。それが一番の患者様・お客様・会員様のためです(スマーツメディカルグループCEO)